
旦那の不倫を許して、居心地の良い家を作ろうと修復に努めてきました。
せっかくおしどり夫婦と言われるくらい仲良しに戻れたのに、また裏切られました。
もう優しくするのも、ご飯を作るのもバカらしくなりました。
でも、今さら離婚する勇気もありません。
これから私は夫にどんな態度で接すればいいですか?
「あんなに夫婦関係を修復しようと努力して、せっかく仲の良い夫婦に戻れたのになぜ?」
「私の今までのやり方や頑張りは、一体何だったの……?」
夫の浮気が発覚した後、必死に向き合い、努力を重ねてようやく夫婦仲が良好になったはずなのに、またしても夫に浮気や風俗を繰り返されてしまう――。
そんな理不尽で深い絶望に打ちひしがれ、「私のやり方が悪かったのだろうか」と自分を責めて悩む奥様は少なくありません。
まず最初に結論をお伝えします。
夫婦関係が良好になっても夫が浮気を繰り返すのは、あなたの努力が足りなかったのではありません。
それは、お互いが目指していた関係に「心のズレ」があり、仲が良い夫婦が「仲のいいカップル」ではなく「仲のいい家族(親友や同居人)」になってしまっていたからです。
今回は、夫にとって居心地が良い家を作っても、仲良し夫婦になっても、夫が浮気に走ってしまう3つの理由(心理メカニズム)と、奥様が被害者の檻を抜け出して、夫ともう一度一からやり直すための具体的な解決策を、実際の相談事例を交えて詳しくお話しします。
妻の努力で仮面夫婦から「仲良し夫婦」へ激変した夫たち


これまでの結婚生活を振り返ると、夫婦関係は決して良いとは言えなかったと感じている相談者様は多いものです。
浮気や不倫だけでなく、何かしらトラブルが起きるたびに夫婦の溝ができ、埋まらないまま仮面夫婦状態になっていたケースもあります。
しかしある時期から「このままではいけない」と奥様が一念発起し、夫に向き合い、居心地のいい空間を作る努力を重ねてきました。
すると夫も目に見えて喜び、機嫌が良くなり、二人で出かけたり、食事や買い物、旅行にもちょくちょく行くようになったのです。
妻からすれば、「夫婦仲は本当に良くなった、修復できた」と思いますよね。
実は、同居家族状態だった夫婦が、妻の優しいアプローチによって劇的に改善するケースは珍しくありません。
私はそのような経験をした奥様に、カウンセリングでよくこうお話しします。



夫婦仲が悪かった頃、ご主人を拒絶していませんでしたか?
嫌悪感すら感じていませんでしたか?
ご主人のほうから、お出かけやスキンシップを誘ってきたり、そんな態度を何となく出していませんでしたか?
そもそもご主人は、奥様と仲良くしたかったのです。
奥様との時間の共有は、ご主人が求めていたことだったんです。
夫の念願が叶い、夫婦関係は良くなった。
しかし、現実はどうでしょう。
「それでも、夫は懲りずに浮気をする」と、私の元へ相談に来られる方が後を絶たないのです。
【相談事例】「仲良しのふり」をもうやめたいと決意したC子さん


私のカウンセリングに来られた40代後半のC子さんのケースも、まさにそうでした。
夫の浮気相手は、クラブのホステス。
妻からすれば「夫があのタイミングで女を作っていたなんて!」と驚きしかありませんでした。
当然、夫を問い詰めましたが、夫の返す言葉はこうです。



お前が思っているような関係の女じゃないんだ。
パパ活みたいなもの、ただの遊びだよ。
別居も離婚もこれっぽっちも考えていない。
夫の「ただの遊び」という言葉は事実なのですが、妻としては到底納得できるわけがありません。
この夫は妻にバレるとすぐに「ちゃんと別れた。もう会っていない」と必死にアピールし、実際に女と別れました。
そもそも遊びと割り切っていたり、金銭目的の水商売の女性だった場合、夫もリスクを冒してまで水面下に潜る必要はないと判断してあっさり別れるケースはよくあります。
その後、C子さんは「まだ自分に至らない部分があるからだ」と自省し、さらに必死に努力を続けました。
夫もそれに応えるように、色々な場所に連れて行ってくれたり、プレゼントを買ってくれたりしました。
そんな状態が続けば、いくら疑心暗鬼とはいえ「さすがにもう浮気はしないだろう」と思うのが妻の本音です。
過去のトラウマを抱えながらも、信じようと頑張ってきたのです。
信じていたのに裏切られるループの限界
しかし、良好な夫婦関係が続いているように見えても、またしても夫の浮気や風俗通いが発覚します。
もう我慢の限界に達したC子さんは、夫にこう告げました。
「もう、仲良しのふりをするのはやめましょう」
カタチだけの夫婦再構築を、自分から断ち切る決意をしたのです。
C子さんはこれまで、自分にも至らない部分があるからと頑張ってきました。
ですが、夫は過去の浮気のときもまともに謝りませんでした。
ずっと昔から風俗に行っていたことも分かっていましたが、夫は「風俗はいけないこと」だと思っておらず、妻も「不倫されるよりはマシか」と見て見ぬふりをしてきた経緯があったのです。
妻が少しでもその話題に触れると、夫は逆ギレして話になりません。
浮気を指摘しても、「探ったお前が悪い」「あなたは何がしたいんだ?」と論点をすり替え、立場が悪くなると最後は逃げ出す始末。
それなのに、時間が経つと何事もなかったかのように普通に寄り添ってくる夫に、C子さんの長年の不満と不信感は限界まで蓄積していました。



信じ合い、理解し合い、労い合える夫婦でありたかった。
でも、自分がどれだけ努力しても夫がことごとく壊してしまう。
いったいこの先どうなるのか。
こんな夫が改心することなんてあるのでしょうか。
C子さんは絶望していました。
なぜ仲良し夫婦でも浮気するのか?





私はできる限りの努力をしてきた。
裏切ったのは夫なのに、
これ以上夫に媚びを売るような態度をとるのは納得がいかない
C子さんはそうおっしゃっていましたが、私もカウンセリングの現場で全く同じ言葉を数多く聞いてきました。
奥様の怒りは当然です。
ここで一つの事実をお伝えしなければなりません。
妻が「夫婦仲はよかった」と思っていても、夫側が面談で「えっ!?どこが仲良かったの?」と否定するケースは実は少なくありません。
逆に、「妻が変わって頑張ってくれているのはよくわかる」と心から感謝している夫もいます。
では、なぜ妻と夫の思いがそんなにズレていたのでしょうか。
それに妻に感謝している夫ですら、懲りずにやらかすのでしょうか?
私のカウンセラーとしての視点を解説します。
人間には「安定・安心(家庭)」を求める欲求と、「驚き・情熱・刺激(男女)」を求める欲求の2つが同時に存在します。
妻の努力によって家庭が居心地よく「安定」すればするほど、夫の中の「刺激や情熱、謎」を求めるエゴが、皮肉にも別の場所で動き出してしまうのです。
つまり、夫と妻とが求めている「夫婦関係の定義」に決定的なズレがあったのです。
妻が求めたのは「信じ合える健全な絆」。
しかし、夫が満たされずに飢えていたのは、男女としての「驚き、情熱、刺激、サプライズ、そしてお互いの謎(ミステリアスさ)」でした。
仲のいい「家族」から、もう一度「恋愛」を始める


私は長年、カウンセリングの現場でよくこう言います。
「いい夫婦関係を維持するのに、必ずしもセックスは必要だとは言い切れない」と。
そのカップルの価値観によって、夜の夫婦生活が十分でなくても、あるいはレスであったとしても、良好な夫婦関係を維持している二人は実際にたくさんいるからです。
しかし、どちらか一方が「男女であること」を求めている場合は話が別です。
「いつまでも男でいたい、女でいたい」という欲求があるにもかかわらず、夫婦の間に男女としての刺激や情熱が枯渇してしまうこと。
これが、浮気や不倫、風俗問題が起きやすい温床になるのは、長年この問題に携わってきて否定できない事実です。
「こんな歳になってまでも、男女の刺激なんて必要なの?」という妻の言葉をよく耳にしてきました。
しかし、私の相談室には50代、60代のご相談も本当に多く、60代同士の不倫なんて珍しくもありません。
40代前後の方に「それが必要なの?」と驚かれたこともありますが、人間にとって、いえ、必要な人たちにとって、これは年齢に関係のない根源的な欲求なのです。
夫婦を本当の意味で再生させるための解決策
① 「被害者と加害者の檻」から出る
自分がしてほしいこと、してほしくないことを相手に伝えているのなら、相手がしてほしいこと、してほしくないことも同じように聞いて理解してあげることです。
いつまでも「私は被害者、あなたは加害者」という檻に閉じこもったままでは、関係は絶対に改善しません。
夫が「実はこう思っていた」と本音を漏らしたときは、「そうだったんだね」と一度肯定してあげてください。
② レッテルを貼って諦めない
「夫の浮気は病気だから治らない」「どうせあの人はこういう人間だ」とレッテルを貼り、向き合うことを諦めないでください。
仲が良い夫婦としての「カタチ(行動)」はすでにできているのです。あと足りないのは、中身の「質」です。
③ 夫婦の修復ではなく「もう一度、恋愛をする」
私のカウンセリングやこのサイトでもよく提言することですが、「あなたと夫が、もう一度恋愛をするとしたら、どうするか? あと何が足りないのか?」を考えてみてください。
それは、仲が良かったあの頃の夫婦に戻ることではありません。壊れた夫婦関係を「修復」するのではないのです。
夫は妻と、妻は夫ともう一度、一から恋愛をすること。
お互いがそのような新しい認識を持ち、一から関係を築き直せるかどうかにかかっています。
仲のいい「家族・同居人」のステージを超えて、もう一度「一対一の男女」として関係を構築できるのか。
腹を割って話し合ってみませんか。
まだ、あなたにできるアプローチは残されています。







