「夫は彼女(不倫相手)ともう会わないと約束したのに、水面下で繋がっていました」
「不倫相手に慰謝料を請求したのに、いまだに別れません」
なぜ、あれほど釘を刺したのに、夫と不倫相手は別れないのか。
妻としてこれ以上の絶望はありませんよね。
「あの二人は、私が何をしても切れない『運命の愛』で結ばれているのではないか……」と、夜も眠れず苦しんでいる妻は少なくありません。
しかし、27年間、数々の不倫現場と向き合ってきたカウンセラーの視点から断言します。
夫が不倫相手と別れないのは、運命の愛だからでは決してありません。
「夫の現在の状況」によって、別れない(別れられない)心理的トリガーが全く異なるからです。
現在の夫の状況を無視して、ただ「彼女と別れて!」と正論をぶつけても、事態は泥沼化するだけです。
まずは、夫が以下の「3つのケース」のどれに当てはまるかを確認してください。
それぞれの「不倫相手と別れない夫の心理」と、妻が取るべき対処法を解説します。
【ケースA】夫がすでに「離婚の覚悟」を決めている場合

夫がすでにあなたとの離婚を心に決め、不倫相手との未来を選ぼうとしている最悪のケースです。
この段階の夫は、周囲の言葉が一切耳に入らない「無敵状態」になっています。
不倫相手に「俺のすべてを捧げる」と錯覚している夫
このケースで夫が不倫相手と別れない最大の理由は、「離婚を決めているから、女と別れる必要がそもそもない」と開き直っているからです。
私のカウンセリングに来られた40代の自営業の夫の事例です。
「彼女も本気であなたと結婚したいと思っているの?」と妻が詰め寄ったところ、
夫は、「彼女も同じ気持ちのはず……」と煮え切らない言葉を吐く。
そのうち、「離婚して一人になってから彼女にプロポーズする」
と言ったり、
「たとえ彼女とダメになっても離婚したい」
と言い出す始末。
その後、堂々と女に会いに行くようになり、事あるごとに離婚を言ってきました。
最近は、「離婚してくれなければ出て行く!」とまで言うようです。
また、30代の会社員の夫は、スマホにこんなLINEを残していました。
『やっぱりあなたと別れたくない。
俺は決めた。ユリ(仮名)と一緒に生きていく」
「ちゃんと妻と話しをする。
もう少しだけ待っててね。俺を信じて欲しい。』
夫は、不倫相手の女性を「自分の残りの人生をかけて守るべき運命のヒロイン」だと錯覚しています。
不倫の刺激を本物の愛だと勘違いし、自分の社会的信用や家族を捨てる夫たちは、ほんといかれています。
不倫発覚後に、妻が言い過ぎ・行動し過ぎて夫婦関係が炎上したケース
もう一つ、このケースで不倫相手と別れない(別れられない)裏の理由は、不倫発覚後に妻が激しく問い詰めすぎたり、感情的に動きすぎたりしたことが引き金になっています。
発覚したすぐ後の頃は言わなかった「離婚」を言い出してきた夫も多いでしょう。
もちろん、裏切られた妻が怒るのは当然です。
しかし、夫に「あなたがやっていることはクズよ!」「あなたは有責配偶者なんだから」などと正論で責めてしまうと、夫の心はこう変化します。
「やっぱり妻とはやっていけない。俺を理解してくれるのは彼女(不倫相手)だけだ」と。
妻の正論から逃げるために、夫はますます不倫相手のほうに逃げ、結束を強めてしまいます。
先走って不倫相手に行動を起こしてしまった方も少なくありません。
今するべきではない行動をすることによって、夫の脳内では「妻=敵、不倫相手=味方」という構図が出来上がってしまいます。
ケースAへの対処策:今すぐ妻がすべきこと
このケースでは、「女を切り離す行動(慰謝料請求や別れさせる行動)」をストップしてください。
すでに夫婦関係は冷え切っている場合が多いでしょう。
夫が離婚を迫ってきている場合、「証拠があるから」と言って、いきなり女の切り崩し(慰謝料請求や直談判)にかかっても無駄であり、むしろ火に油を注ぐNG行動 になります。
この段階の夫に「女と別れて!」と迫るよりも、まずは「離婚を回避する行動(離婚は絶対にしない妻でい続けること)」に力を注ぐことが現実的です。
女の存在があるからこそ、離婚を言っているのだから、夫は外に逃げて別れないのです。
「彼女と別れてから夫婦をどうするか(離婚のこと)を話し合う」のではなく、
「夫婦関係が少しずつでも改善し始める術はないか」に注視するべき。
時間稼ぎといえばそうかもしれません。
しかし、今ここで(早期に)シロクロはっきりさせるのは無理です。
いつの間にか夫がやんわりとしてきた。
離婚を言わなくなった。
夫と女との関係が崩れかけてきた。
そのようなケースもありますので焦らないこと。そして諦めないことです。
しかし、実際に離婚を迫られているケースではそれ相当な月日を要します。
つまり、不倫相手と別れる別れないというよりも、相談者様夫婦の関係性がどこまで困難な状態かにも左右されます。
【ケースB】離婚は口にしないが、夫婦関係が冷え切っている場合

「離婚する」とは言ってこないものの、家では会話がなく、仮面夫婦状態、あるいは冷え切っているケースです。
妻とはもう「恋愛できない」と諦めている状態
このケースの夫が不倫相手と別れない理由は、「家庭は壊したくない(世間体や子供のため)が、もう男としての刺激や承認が妻から得られない」と諦めているからです。
カウンセリングの現場で、ある夫が頭を抱えて吐露した本音があります。
「妻のことは家族としてリスペクトしているし、子供の母親としては感謝しています。
奥さんとしては申し分ない。
でも、もう女性として見れないんです。
彼女(不倫相手)は、俺を『一人の男』として満たしてくれます。
だから別れられないのかもしれません」
家族としての機能(家事、育児、経済)は維持したいけれど、男としての本能的な欲求(性、承認欲求、癒やし)は外で調達する、という極めて身勝手な「両建て」をしようとしている状態です。
不倫相手に散々うまいことを言ってきたため、バッサリ切れないクズな保身
また、このケースの夫は、不倫相手に対する「身勝手な義理や保身」から別れられないという情けない一面を持っています。
不倫相手に対して、水面下で以下のような言葉を日常的に囁いている夫は多いものです。
「妻とはもう何年も仮面夫婦、レスなんだ」
「妻とは離婚する」
「あなたと一緒になりたい」
これらは、不倫を長引かせるための夫の「嘘」や「甘い言葉」であることが多いものです。
しかし、いざ不倫がバレて妻に「今すぐ別れて!」と言われても、夫は不倫相手に対して『今まであれだけうまいことを言ってきた手前、急に手のひらを返して悪者になりたくない』という、クズな保身(プライド)が働きます。
とくに、不倫相手が「あなたを信じて待っている」という態度を取っていたり、W不倫で相手の女性が別居や離婚していた場合、夫は「俺のせいで彼女の人生を狂わせた」という、歪んだ罪悪感からバッサリと関係を切ることができなくなります。
ケースBへの対処策:今すぐ妻がすべきこと
夫婦関係に問題がある場合は、夫婦関係を改善することが先決です。
でないと、夫は不倫相手と別れないからです。
別れてから夫婦関係が改善するではなく、夫婦が機能するから不倫相手と別れの方向に向かっていく。
これが実際、現実的流れです。
ですから、夫婦関係に問題があったことに目を背けずに、向き合って欲しいのです。
それを細かくお聞きして、相談者様がどのように実践していくかをアドバイスしています。
夫婦に足りなかったことは何でしょうか。
夫婦でできていなかったことは何でしょうか。
自分(妻)がしなかったこと、十分ではなかったことは何でしょうか?
【ケースC】夫婦関係は良好(修復中)なのに、不倫相手と別れない場合

妻としては一番理解不能で、精神的にきついケースです。
家では優しく、夫婦仲良く過ごしている(あるいは修復に向けて努力しているように見える)のに、裏ではまだ不倫相手と水面下で繋がっている状態です。
女への愛ではない。脳がバグっているだけの「強烈な禁断症状」
結論から言います。
このケースの夫が不倫相手と別れない理由は、女への愛ではありません。
ある30代の会社員の夫が、水面下がバレた後に泣きながら言った言葉が、この心理を如実に表しています。
「妻のことが大事だし、離婚なんて絶対に嫌だ。
あいつ(不倫相手)と一緒になりたいなんて思っていない。
でも、LINEが来るとどうしても返してしまう。
会いたいと言われれば行ってしまう。
あんな刺激(性的関係)を知ってしまった俺は、どうすればいいんだ……」
この夫は、頭では「もう彼女と別れなければいけない」「妻にバレたらほんとやばい」と分かっています。
しかし、不倫という「秘密の共有」「スリル」「性的な興奮」によって脳内に分泌される大量のドーパミン(快楽物質)の誘惑に勝てないのです。
これは、禁煙中の人が「体に悪いと分かっているのに、やめられない……」と手を出してしまう心理と同じです。
不倫相手という特定の存在に執着しているのではなく、「不倫がもたらす脳への刺激」への禁断症状が起きているのです。
それと同時に、【ケースB】の不倫相手に散々うまいことを言ってきたため、バッサリ切れない理由も含まれる夫も多いでしょう。
ケースCへの対処策:今すぐ妻がすべきこと
このケースにおいて、妻の「優しさ」や「居心地の良さ」だけで夫を更生させようとするのは逆効果です。
なぜなら、夫は「優しい妻」に甘えながら、裏で「刺激(不倫)」を両取りできる、ぬるま湯の環境にいるからです。
ここでは、「不倫を続けることのコスト(代償・リスク)」を負わせるタイミングです。
でないと、不倫はこの先も続きます。
しかしその矛先は、不倫相手ではありません。夫に対してです(不倫相手は後。最後)。
つまり、この状態で不倫相手と誓約書を交わしても、慰藉料をとっても、この状態のままなら不倫は終わらないことが多いのです。
夫に対して、「このまま変わらない夫なら、妻や家族から見捨てられ、夫の家庭における存在価値をゼロにする」という現実を突きつけるのです。
そのくらいの強い信念と覚悟を持った妻にならなければ、刺激に依存した夫は不倫を断ち切れません。
不倫のことを切り出し、妻は実際どう動くかは個々のケースに応じて対処策をお伝えしていきます。
どのケースであっても夫の不倫を終わらせるため、妻にもって欲しい認識

ここまで3つのケースで「夫が不倫相手と別れない理由と対処法」を解説してきました。
どのケースにも共通して言える、不倫を終わらせるための強力な【妻の武器】。
それは、「夫に対する執着を捨て、自分の人生の軸をしっかりと取り戻すこと」です。
夫が不倫相手と別れない理由を分析し、それに合わせた対処法を取ることは大前提ですが、妻のエネルギーがすべて「夫をどう変えるか」「どうやって別れさせるか」に向いているうちは、夫はその執着(重さ)を見抜いて逃げ続けます。
「あなたが不倫相手と別れようが別れまいが、私は私の人生を幸せに生きる。
私をこれ以上裏切り続けるなら、いつでもあなたを捨てる準備はある」
このくらいの「余裕と迫力(自立)」を妻が身につけたとき、夫は初めて「大変なことをしてしまった」「本当に妻を失うかもしれない」という不安を感じ、自覚し始めるきっかけとなります。
不倫する夫の心理を正しく見抜き、あなたが主導権を握るための具体的なステップを、一緒に進めていきましょう。