「一度浮気や不倫をした夫は、また繰り返すのでしょうか?」
これは、私のカウンセリング相談者様から、最も多く投げかけられる切実な質問の一つです。
浮気や不倫をされた心の傷は、そう簡単に癒えるものではありません。
まさか自分の夫が裏切るなんて思ってもみなかった妻にとって、嘘をつかれ、信じていた世界が崩壊したネガティブな記憶は、いつまでも消えずに残り続けます。
そのため、不倫問題の真っ只中にいる方はもちろん、一応の終止符が打たれたという方であっても、「夫はきっと、またあの女(あるいは別の女)に手を出して、私を裏切るのではないか」という不安は尽きることがありません。
壊れかけた夫婦の絆をもう一度守っていきたいと思っている妻だからこそ、この「またするのか」という不安は夜も眠れないほど大きくなるのです。
もし「一度浮気した人は、絶対にまた繰り返す」というデーターがあるとしたら、もう二度と同じ苦しみを味わいたくないからこそ、いっそ夫婦を諦めて離婚の選択もありなのかと思えてしまいます。
一度浮気、不倫をした夫は、本当にまたするものなのか。
だとしたら、それは一体どうしてなのか。
そして、二度目の裏切りを防ぐためには、妻としてどのように対処していけばよいのでしょうか。
27年の相談実績を持つ浮気、不倫問題専門カウンセラーの視点から、その本質を解説します。
一度浮気、不倫した夫(妻)がまたする2つの要因とは

まず、不安で押しつぶされそうなあなたに、カウンセラーとしての明確な結論を先にお伝えします。
「一度浮気、不倫をした人が、必ずしもまた繰り返すとは言えません。」
世間ではよく「浮気は病気だから治らない」「一度やった人はきっとまたする」といった極論が飛び交いますが、それは間違いです。
実際には、一度きりの過ちで猛省し、生涯二度と妻を裏切らない夫へと生まれ変わるケースもたくさん存在します。
では、夫が「また繰り返す人」になってしまうのか、それとも「二度としない人」に変わるのか。
その境界線はどこにあるのでしょうか。
私は、以下の2つの要素によるところが大きいと捉えています。
1.夫が浮気をやめられない、またしてしまう、する必要がある「夫自身の根深い問題」
2.一度目の不倫が終わった後の「夫婦関係の改善・再構築の質」
この2つの問題のいずれかが、もしくは両方が未解決のままなのです。
この問題が放置されているか、それとも正面から向き合って解消できているかによって、1年後や3年後の再発リスクが180度変わります。
夫が言う妻への不満!それらが浮気、不倫の再発原因ではない
夫の浮気が発覚した際、夫から「お前のこういうところが嫌だった」「家庭に居場所がなかった」と責められ、自分を責めてしまう妻は少なくありません。
しかし、「自分に至らない点が多々あったから夫を不倫に走らせてしまったんだ」と、自虐的になる必要はありません。
夫があなたへの不満をどれだけ並べても、それらは夫婦関係の不十分さを表す言い訳にはなっても、浮気に走った本当の「決定打」とは言えないケースがほとんどだからです。
📌 不倫夫がよく使う「言い訳(不倫した決定打ではない理由)」の例
- 「家がいつも散らかっていて、居心地が悪かった」
- 「生活習慣の違いについて、いちいち細かく指摘されるのが苦痛だった」
- 「自分とは考え方や価値観が違い、合わないと思っていた」
- 「家事(毎日の食事など)が、自分の期待に応えてくれていなかった」
- 「子どもに対して、いつもきつく叱っている姿を見るのが嫌だった」
- 「俺の実家の親の愚痴や不満ばかり聞かされてしんどかった」
不倫がバレて妻ともめた時、このように妻の言動、行動、さらに性格のことまで(妻の人格否定までする夫もいるが)を理由にする夫は多いです。
しかし、これらはすべて表面的なすり替えに過ぎません。
結婚生活におけるただの不満なのです。
「このような不満の蓄積と放置が、相手を不倫に走らせた」という説もありますが違和感を感じてなりません。
むしろ私なら、「夫婦のスキンシップ、触れ合い、夜の夫婦生活の欠如、不十分さによる不満の蓄積が相手を不倫に走らせた」と捉えているからです。(後ほど詳しく解説します)。
多かれ少なかれこのような問題があっても、世の中の大半の夫は浮気、不倫などせず、謙虚、寛容になるか、ちゃんと話しをしてくるでしょう。
浮気、不倫がやめられない決定的要因は、夫自身の「脳の禁断症状」
夫が二度も三度も浮気や不倫に逃げる本当の決定打は、妻への不満などではなく、以下の「夫の身勝手な欲求」が原因です。
- 「いつまでも独身のような恋愛欲求や、性的欲求を満たし続けたい」
- 「日常のマンネリに耐えきれず、新鮮な刺激を求め続ける『別の自分』から抜け出せない」
つまり、普段は普通にコミュニケーションがあり、スキンシップも夜の夫婦生活もある家庭であっても、夫が「生活のスパイス、癒し欲しさ」という自分本位な理由で外に目を向けてしまうケースは少なくありません。
一度や二度不倫がバレて、妻がどれだけ傷つくか、発覚すればどれだけの修羅場になるかは、夫自身も頭では分かっています。
それなのに「またする」のは、夫自身が強い決意と覚悟を持って、問題行動をとらないように自分を自制できていないからです。
自分を襲う快楽への禁断症状に耐えられず、自分をコントロールできていない。
となると、やはり浮気を繰り返す原因は夫。
夫自身が自分の未熟さと向き合い、自分を変える決意をしない限り、妻がどれだけ優しくしても「一度浮気した人はまたする」という現実が引き起こされてしまうのです。
夫婦関係の溝が二度目の不倫を誘発するメカニズム

さて、先ほど挙げた2つの原因のうち、後者の「夫婦関係の冷え切り」については、妻も当事者として深く関わってくる問題です。
一度目の不倫が終わった(と感じている)後、以下のような冷え切った状態のまま、何となく日々をやり過ごしてはいませんか?
- 会話がほとんどなく、事務連絡しかしない
- 顔を合わせればお互いに不機嫌になり、避けている(避けられている)感じがする
- 夫婦の寝室が完全に別室で、触れ合いが一切ない
- 夫婦で楽しくお出かけができていない
- 夜の夫婦生活がない。スキンシップさえない。
不倫をされた妻は、「自分は傷つけられた被害者だ」という被害者意識からなかなか抜け出せないものです。
その苦悩は理解しますが、不倫が終わった後も、夫を常に疑いの目で見続けたり、事あるごとに過去のことを蒸し返して過剰に責め立ててしまうと、夫婦の間の溝はいつまでも埋まりません。
不安でざわめく自分の感情と闘いながら、「夫のほうから、もっと真剣に向き合ってきてほしい」と期待する気持ちは痛いほど分かります。
しかし、すべてを夫の自省に委ねて待っているだけでは、夫婦関係は改善しない場合が多いのです。
その冷え切った夫婦の「居心地の悪さ」を言い訳にして、不倫に逃げていた夫は、再び外の女(快楽と承認欲求を満たしてくれる場所)へと逃げ出してしまうのです。
ここで、カウンセリングの現場で実際にあった、「夫婦の価値観のズレ」が現れた2つの事例を紹介します。
🏢 夫婦の時間を求めていた夫が理解できなかった妻
ある40代の相談者様のケースです。
不倫が発覚した際、した夫は妻に向かって、それまで溜め込んでいた本音をはき出してきました。
「お前は、そもそも俺のことが好きではなかっただろ?
俺に関心なんてなかったじゃないか。
あなたは子どもと、お金と、この家があれば、いいんじゃないのか?
それに俺たちずっとレスだったよね」
実はこの夫、不倫が発覚する数年前、セックスを拒否された際に「もっと俺を見てほしい。俺との時間を作ってほしい。たまには二人でどこか出かけようよ」と妻に懇願していたことがありました。
しかし当時、妻も家事と育児、仕事の両立でいっぱいいっぱいで大変な時期でした。
「だったら少しでも早く帰ってきて、家事育児をもっと協力してよ!スキンシップのときだけ都合よくすり寄られても困る!」と、夫の訴えを「なんて大人げない人なんだろう」と受け入れず、突っぱねてしまっていたのです。
🏠 役割分担の妻と、恋愛を求めた夫
30代の相談者様のケースでは、夫から「あなたとは価値観が違いすぎる」と告げられて離婚もほのめかされました。
カウンセラーである私が二人の言い分から検証したところ、お互いの「結婚生活に求める価値観」が以下のように異なっていたことが判明しました。
・妻の価値観:結婚生活には「安定・安泰・平穏」を求める。
子どもを立派に育て上げ、家庭を円滑に維持するために、父と母としての役割分担をきっちりこなし、夫婦協力し合うことが最優先。
・夫の価値観:家庭の中で「父親」というだけの存在になるのは嫌だ。
夫婦といえどもいつまでも男女の関係(妻との恋愛)は必要。
生活の中に、楽しさ、刺激、情熱、サプライズが欲しい。
💡 この事例から学ぶこと
お互いの価値観はどちらも間違っていません。
しかし、二人の価値観が違いすぎたこと、そして「相手が夫婦(家庭)に何を求めていたのか」を聞いてあげなかった、理解しようとしなかったことに大きな問題点がありました。
夫が夫婦に求めていたのは、ただの同居人としての役割分担ではなく、「夫婦二人の時間を大切にすることで(自分の存在が認められ)、心も体も温もりや触れ合いを感じて繋がっていられる、居心地のいい安心できる場所(心のよりどころ)」だったのです。
不倫というものは、脳に直接作用する強い「劇薬」です。
一度その劇薬の快楽を覚え、かつ承認欲求が強い夫は、夫婦関係がマンネリ化して欲求が満たされないままであれば、いずれまた快楽と承認を求めて外へ逃げ出します。
これが、二度目(三度目)の不倫が再発するメカニズムです。
妻がどんなに努力しても無駄?病的に浮気を繰り返す夫の正体

ただ、世の中には、妻がどんなに家庭環境を整え、夫に愛情を注ぎ、夫婦関係をよくしていても、どこ吹く風で浮気を繰り返す「病的な夫」も一定数存在します。
・「婚外恋愛」の相手は自分には必要だと認識している。
「結婚したら恋愛していけないのか?」
「結婚したからといって他の人とセックスをしてはいけないなんて自分には無理!」という夫もいる。
・そもそも恋愛依存症、性依存症(セックス依存症)であり、妻以外の女性を求め続ける夫。
・一人の女性との不倫を見つけて解決したと思ったら、実は同時に複数の女性と浮気していた夫。
私は過去、このような浮気夫を多く見てきました。
彼らの認識はほんと異次元な世界だとそのたびに感じさせられました。
悲しいことにこうした夫を持つ妻は、「うちの主人は病気です。私の努力ではどうにもならない、治療が必要なレベルなのでしょうか」と絶望されています。
彼らには、倫理や道徳、一般常識といった正論は一切通用しません。
⚠️ 歪みきった認識、最後は開き直ってくる不倫夫
30代の相談者の妻が、浮気のことで咎めるたびに夫が言い返した言葉です。
「他の男もしていること。そもそも本気じゃないし家庭を壊すつもりはないんだから、そんなに目くじらを立てないで!」
「どうしてそんなに縛り付けるのか」
挙句の果てに、
「俺はこういう人間なんだ。そんなに嫌なら苦しいなら俺から離れればいい」
こうした夫をもつ相談者様の苦労は、並大抵のものではありません。
遺伝学的にも、不倫をしやすい遺伝子が存在することは科学的に証明されています。
実際、日本の脳科学者である中野信子氏の著書『不倫』(文春新書)の中でも、人間の脳には新しい刺激を過剰に求める「不倫型遺伝子(DRD4遺伝子など)」を持つ人が一定数存在し、遺伝レベルで浮気を繰り返しやすい性質があることが解説されています。
つまり、あなたがどれだけ愛を注いでも夫が変わらないのは、夫の脳の仕組みそのものに原因があるかもしれないのです。
さらに、こうした病的とも言える浮気癖の背景を過去にさかのぼって紐解いていくと、「幼少期の養育環境」から受けた深刻なトラウマやネガティブな刷り込みが原因になっていることも多いのです。
親の不倫を見て育った子どもが辿る運命
- 浮気する母親を反面教師にしていたはずなのに、、、
幼少期から日常的に、父親(または母親)の浮気不倫を間近で見て育った子どもはいます。
実際、不倫から抜けられないと相談される方や、不倫した夫(妻)から聞いたと言われた方も一定数おられます。
よく思い出すのは、過去に自分が不倫したことがあり、今は自分がサレ妻の立場の30代後半の相談者様の言葉でした。
「母親が、父親のいない昼間に知らない男性を家に招き入れていたんです。
その男は私を見てにやつき、『おっさんキモイんだけど』って思い、今でもあのにやけ顔が頭に焼き付いています。
子ども心に、母と男が奥の部屋で何をしているのか気配で感じてました。」
そんなトラウマを持ち、親の行動に激しい嫌悪感を抱いて「自分は絶対にこんな親にはならない」と反面教師にしていたはずなのに、結局自分も同じように不倫に手を染めてしまったと悔やんでいたのです。 - 「男の浮気はなんとかなる」という誤った刷り込み
不倫した夫のカウンセリング時に、40代の夫が話してきた内容です。
「そう言えば子どもの頃、父親の浮気のせいで両親の喧嘩が絶えなかったんです。
でも、キレたり黙り込む父に結局最後は母親が折れて離婚にはならず、家庭は壊れなかった。
で、あの頃から夫婦喧嘩に免疫がついてしまい、子どもながらに、『なんだかんだ言って、男が浮気しても、最終的には女が許してくれて何とかなるんだな』と思っていました。」
前者の妻は、幼少期に母親からの愛情や共感を十分に注がれず、家庭が「心の支え(安心できる居場所)」として機能していなかったため、大人になった今も、胸の奥底にある寂しさ、孤独感、無価値感といった底なしの沼のようなネガティブな信念と闘っています。
その不安を埋めるためのよりどころを、外の男性へと一時的に逃避(依存)することで埋めようとしていたのです。
そして後者の夫は、恋愛時代から数々の浮気を繰り返し、結婚して初めての不倫のときも、妻に問い詰められた際に「そんなに俺を疑うなら、もう離婚でもいい!」と暴言を吐いて開き直ったという。
その夫の強い態度に妻が怯んで黙ってしまうと、夫の脳内では「ほら、やっぱり妻は黙る。俺の浮気は何とかなった。俺は許されたんだ」と勘違いの刷り込みがさらに強化され、いつまでもダラダラと不倫を繰り返す自分から抜け出せなくなっていました。
夫は自分自身の問題(なぜ問題行動を繰り返してしまうのか)に向き合うことから逃げていたわけです。
夫自身が自分の歪みに気づき、専門家の手を借りてでも「絶対に自分を変える」という強い決意と覚悟を持たない限り、妻がどれだけ苦しみ悲しんでも、浮気を繰り返す「無限ループ」は止まりません。
一度浮気、不倫した夫(妻)に対してどう対処すればいいのか

27年間、数々の不倫問題や夫婦の再生に携わってきたカウンセラーとしての結論です。
- 今回発覚したのが、夫(妻の不倫の場合も妻)にとって「人生で初めての浮気・不倫」であれば、二度としない夫へと更生(再発防止)できる可能性は高い。
- もし、今回が初めての不倫であっても、発覚した後の夫婦関係の溝を放置すれば、1〜5年以内に再発するリスクは非常に高い。
- 「この先、また浮気するリスクが高い人」という人は、実は今回が初めてではなく、過去にもバレていないだけで何度か繰り返してきた(常習的な風俗通いも含む)という事実が隠されている。
つまり、「一度浮気した夫はまたするのか?」という問いに対して、一概にYESかNOかで答えることはできません。
あなたの夫がどちらのタイプなのか(夫自身のネガティブな信念の問題なのか、それとも夫婦関係の温度差が原因なのか、あるいはその両方なのか)を、過去からさかのぼって検証する必要があります。
もし、今回の不倫の原因が「夫婦関係の冷え切りや価値観のズレ」によるウエイトが大きいのであれば、解決への道はシンプルです。
お互いの温度差を受け入れ、夫の変化を期待するのではなく、まずはあなた自身の意識を変え、夫婦を家庭を「居心地のいい心のよりどころ」へと改善していく努力によって、再発を防ぐ(言い換えるなら、夫に『もう外へ逃げる必要性』を無くさせる)ことは十分に可能です。
しかし、もし夫が「バレても何とかなる」と開き直り、自身の依存症や歪んだ認知から目を背け続けている場合は話は別です。
するかしないかの最終的な決断を下すのは夫自身であり、夫の認識や行動をコントロールすることは不可能だからです。
だからこそ、二度目の裏切りに直面したあなたが今取るべき解決策は、二度目のあやまちを責め続けたり攻撃することではありません。
もう私の力ではどうにもならないと諦めて放っておくことでもありません。
一度目(二度目)の浮気、不倫の後から今まで夫婦関係はどうだったのかを改めて振り返ること。
夫自身はいったいどんな人なのかを改めて深く知る事。
それらを検証し、理解し、その結果に応じて対処していくことなのです。
夫婦間での性的欲求を満たせる努力はしつつも、夫婦を「心の支え」にするための対話を試し、それでも夫が一切自分の問題に向き合おうとせず、暴言や無視であなたを蔑ろにし続けるのであれば、「この男を自分の人生から切り捨てる(離婚する)」という強い覚悟(基準)を、あなた自身の中に持つことも必要です。
今回紹介した後者の不倫した夫は、初めてそこまで妻に追い詰められたから、やっと気づきカウンセリングを申し込まれてきたのです。
そのうえで、カタチばかりの夫婦再構築ではなく、お互いが相手に求めていること、理想としている夫婦を理解することです。
それが具体的に何を指すのかを個々のケースに応じてカウンセリングでお伝えします。
「いや、夫婦関係はもう十分なはず」であれば、やはり浮気を繰り返す(やめられない)夫に対して、不倫に対しての厳しい対処が必要になる場合もあります。
いずれにせよ、二度目、三度目の再発なら、「もうこれが最後」と覚悟を決め、自分の人生の軸をしっかりと立たせることです。
夫もまた自分の犯した罪の重さと向き合わざるを得なくなるでしょう。
もう嘘や裏切りなどない生活を送れる未来がくるよう、私はその一歩を踏み出すあなたを全力で支えます。